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テモゾロミド(アルキル化剤)

商品名(製造・販売会社)

  • テモダール(シェリング・ブラウ)

2006年7月、神経膠腫においては19年ぶりに承認された経口タイプのアルキル化剤です。
がん細胞のDNAなどの核酸の一部にアルキル基という原子集団を結合させることによって、DNAの合成を阻害してがん細胞を死滅させます。

脳腫瘍の治療薬は脳を保護する「血液脳関門」というバリアーを通過しなければ患部に届きません。血液脳関門を通過しやすい条件としては、まず分子量が小さいことが必須となりますが、テモゾロミドの分子量はきわめて小さいために血液脳関門を通過して患部に届きやすいという特徴があります。

適応となるがん
脳腫瘍(再発もしくは進行した退形成性星細胞腫や多形成膠芽腫などの悪性神経膠腫)
そのほか、転移性のメラノーマ(悪性黒色腫)や固形がんにも使われることがあるようです。

主な副作用
骨髄抑制と吐き気・嘔吐などの消化器症状が高い頻度でみられます。骨髄抑制は、肺炎や敗血症など重い感染症を引き起こすことが有るので注意が必要です。重大な副作用としてはアナフィラキシー・ショックが報告されています。

一般的な副作用としては、頭痛、倦怠感、肝機能の低下、脱毛、発疹などが比較的多いとされていますが、大勢としては副作用の少ない抗がん剤といえます。

使用上の注意点
性腺に悪影響を及ぼす可能性があるので、小児、あるいは将来子供がほしいと考えている男性が使用する場合には、事前に医師と相談する必要があります。