リポソーマルドキソルビシン(抗がん性抗生物質)

商品名(製造・販売会社)

  • ドキシル(ヤンセンファーマ)

再発した卵巣がんに対して

「エイズ関連カポジ肉腫」を適応として承認された抗がん剤ですが、2009年4月には「再発した卵巣がん」が追加適応として承認されました。卵巣がんは他のがんと比較して患者さんの年齢が低いため、再発の可能性が比較的高くなっています。しかし、再発した際に使用できる薬剤も少ないことから、海外における再発卵巣がんの標準治療薬である本剤の承認が待ち望まれていました。

リポソームと呼ばれる超微小カプセルの中にドキソルビシンを閉じ込めた作りになっており、細菌などの外敵侵入に備える白血球であるマクロファージに捕まることなく、がん組織の血管に浸入します。がん組織内でドキソルビシンが徐々に放出されるため作用時間が長く、また骨髄抑制や脱毛、心毒性等の主要な副作用も軽減されました。

適応となるがん
がん化学療法後に増悪した卵巣がん、エイズ関連カポジ肉腫

主な副作用
心筋障害、骨髄抑制、手足症候群、口内炎、肝機能障害、間質性肺疾患、肺塞栓症

使用上の注意点
従来のドキソルビシンとは成分が同じでも、本剤はリポソームに封入した製剤ですので、有効性、安全性は異なります。したがって、本剤を従来のドキソルビシンの代替として使用することはできません。