腹腔鏡手術に適した大腸がんのタイプ

がんが盲腸、上行結腸やS状結腸、上部直腸に位置し、内視鏡的治療が困難な大きなポリープや早期がんが腹腔鏡手術のよい対象と考えられています。

また、十分に経験を積んだ専門医が手術を担当すれば、進行がんでも腹腔鏡手術の生存率は開腹手術と同等となるのではないかと考えられています。現在、国内では進行がんに対する腹腔鏡手術と開腹手術の臨床比較試験が実施されています。

一方、腹腔鏡手術の適応になりにくいのは、次のような場合です。

  • 腸閉塞を併発している場合
  • 腫瘍が大きいために、取り出すのにお腹を大きく切らなければならない場合
  • 進行がんが直腸にある場合
  • 腫瘍が大腸以外の臓器にかなりの深さで広がっている場合

また、以前にお腹の手術を受けたことのある場合は、その手術方法によっては癒着が強すぎて手術ができないケースもあります。

なお、大腸がんの腹腔鏡手術には健康保険が適用されます。入院日数は10日前後で、入院費などを含めた合計の費用は90万〜100万円(=自己負担は30万円程度)です。