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アクチノマイシンD(抗がん性抗生物質)

商品名(製造・販売会社)

  • コスメゲン(萬有製薬)

アメリカのメルク社が開発した抗がん性抗生物質で、ダクチノマイシンとも呼ばれています。がん細胞内にとどまりやすい性質があり、DNAに結合してRNAの合成を抑制し、がん細胞の増殖を阻止します。小児がん治療では重要な薬となっています。

適応となるがん
ウイルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫など小児の固形がんの治療に欠かせない抗がん剤です。ほかに絨毛がん、骨髄腫、精巣腫瘍などにも使われています。

主な副作用
吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢などの消化器系の症状のほか、骨髄抑制、脱毛、皮膚が黒っぽくなることがあります。また、腹水などをともなう肝臓障害(肝静脈塞栓症など)になるケースもあります。

使用上の注意点
薬が血管外に漏れると、皮膚に炎症を起こしたり、ひどい場合には潰瘍ができることがありますので、点滴中は安静を心がけます。骨髄抑制のある人、肝臓や腎臓に障害がある人は、本剤の投与に際して慎重な検討が必要とされています。