インターフェロン・アルファ(生物学的応答調節剤)
商品名(製造・販売会社)
- IFNα モチダ(持田製薬)
- オーアイエフ(大塚製薬)
- スミフェロン(大日本住友製薬)
- イントロンA(シェリング・ブラウ)
インターフェロンは、体がウイルスに感染したときに免疫細胞を作り出すたんぱく質(生物学的応答調節剤=サイトカイン)です。この物質はウイルスやがん細胞を攻撃し、また免疫系の働きを増強するとされています。
インターフェロンのなかで、よく用いられてきたのが、慢性骨髄性白血病とヘアリー細胞白血病に対するインターフェロン・アルファで、ともに以前は標準治療薬とされてきましたが、前者はイマチニブの、後者はクラドリビンの登場により、使用されるケースが減っています。
適応となるがん
慢性骨髄性白血病、ヘアリー細胞白血病、多発性骨髄腫、腎臓がん
主な副作用
発熱や悪寒、頭痛、倦怠感などインフルエンザに似た症状が現れます。ほかに骨髄抑制、貧血やめまい、食欲不振、脱毛、下血などの一般的な副作用もみられます。まれにですが、間質性肺炎などの呼吸器の障害、肝臓障害、免疫異常による関節リウマチや糖尿病の恐れもあります。
使用上の注意点
小柴胡湯(しょうさいことう:肝炎などに使用される漢方薬)との併用で間質性肺炎になるリスクが高くなるとされています。腎臓や肝臓に障害のある人は投与に注意が必要です。