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シクロホスファミド(アルキル化剤)

商品名(製造・販売会社)

  • エンドキサン(塩野義製薬)
  • エンドキサンP(同上)

現在、世界中で最もよく用いられている抗がん剤の一つで、ナイトロジェン・マスタードの毒性を抑えた薬として40年以上前に開発されました。小細胞肺がんに対するCAV療法(シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン)や悪性リンパ腫に対するCHOP療法(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾロン)などの中心薬剤として使われるほか、単独で用いられることもあります。

適応となるがん
多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、白血病、乳がん、肺がん、子宮・卵巣がん、胃・膵臓・肝臓がんなどほとんどのがんの種類に用いられます。効果が穏やかなため多剤併用や大量療法で使われることが多く、併用療法のみのがんもあります。

主な副作用
骨髄抑制や吐き気・嘔吐、発熱、脱毛、出血性膀胱炎などが生じます。脱毛は治療が終わり薬の使用をやめれば自然に回復します。女性では無月経、男性では精子生産の停止が起こることもあります。
大量投与や長期投与によりめまいや動悸・息切れが生じ、骨髄抑制も増強することがあります。

使用上の注意点
出血性膀胱炎は、薬の成分が体内でアクロレインという膀胱を刺激する物質に変わるために起こります。尿が膀胱内に長時間たまった状態でいると、膀胱粘膜が刺激されるので、水分をこまめに補給し、排尿回数を増やすようにしましょう。

シクロホスファミドを大量投与する場合には、出血性膀胱炎を予防するためにメスナという薬が併用されます。