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シスプラチン(プラチナ製剤)

商品名(製造・販売会社)

  • アイエーコール(日本化薬)
  • コナブリ(ブリストル・マイヤーズ)
  • シスプラチン(マルコ、ヤクルト)
  • シスプラメルク(メルク・ホエイ)
  • プラトシン(ファイザー、協和発酵)
  • ランダ(日本化薬)

数多くのがんに有効性が認められているプラチナ製剤で、現在の抗がん剤治療では中心的な役割を果たしています。がん細胞の2本のDNA鎖と結合することで、DNAの複製を妨げ、がん細胞を死滅させます。

適応となるがん
肺がん、膀胱がん、前立腺がん、卵巣がん、食道がん、胃がん、子宮頸がん、悪性リンパ腫など、さまざまながんに、多くの場合は併用で使われます。

主な副作用
シスプラチンは、高い腫瘍収縮効果を持つものの、激しい副作用があるのが特徴です。もっとも深刻なものは腎不全などの腎臓機能の障害で、投与上の大きな問題とされています。

尿の量が減少したときに腎臓障害が現れやすいことから、点滴によって水分を摂ったり、利尿剤を使用して、尿の量を多くし、腎毒性を軽減するなどの対策が必要となります。

また、多くの患者さんに見られる吐き気・嘔吐や食欲不振などの消化器症状に関しては、他の抗がん剤に比べてもかなり強く現れます。このような症状に対しては、主に制吐剤を併用することによって対処します。

腎臓障害のほか、骨髄抑制などの重篤な副作用が起こることもあり、投与にあたっては、各機能の検査を行いながら、状態を十分に観察することが不可欠です。

このような副作用を軽減することを目的として、同じ研究者が開発したのがカルボプラチン(パラプラチン)とネダプラチン(アクプラ)です。患者さんの腎臓機能が低下しているときや、シスプラチンの副作用に耐えられないときなどにも投与できる場合があり、シスプラチンの代替として使われることもあります。

使用上の注意点
投与前に必ず腎臓機能の検査を行い、腎臓機能が不良の場合は投与できません。アミノグリコシド系抗生物質やバンコマイシンと併用すると腎臓や聴覚の障害を増強することがあります。