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フルダラビン(代謝拮抗剤)

商品名(製造・販売会社)

  • フルダラ錠(バイエル薬品)

遺伝子DNAやRNAの合成を助ける酵素の働きを阻害して、がん細胞の増殖を妨げます。慢性リンパ性白血病に高い効果があるほか、2007年からは錠剤が低悪性度ホジキンリンパ腫の治療薬として承認されています。

従来は、難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫などの悪性リンパ腫には、初回治療として、リツキサンやCHOP療法(エンドキサンアドリアシンオンコビンプレドニゾロンの4剤併用療法)を組み合わせたR-CHOP療法が行なわれてきましたが、再発した場合にはもっと強い薬を使うしか選択肢がなく、強い副作用が避けられませんでした。

しかし、現在では本剤と2008年に承認されたゼヴァリンがあるので、これらを使うことできます。どちらも副作用として白血球の減少が起こりますが、脱毛、手足の痺れ、便秘などが起こるCHOP療法と比べるとかなり楽であるとされています。

適応となるがん
注射剤は、貧血または血小板減少症をともなう慢性リンパ性白血病。ただし、すでに別の治療を受けたことがある場合は、標準的なアルキル化剤を含む抗がん剤治療が効かなかった人に限られます。錠剤は悪性リンパ腫に用いられます。

主な副作用
骨髄抑制が現れ、感染症や発熱、出血を起こしやすくなります。ときに免疫系の異常で自己免疫性溶血性貧血が生じます。一般的な副作用としては、吐き気・嘔吐などの消化器症状、発熱や疲労、脱力感などが比較的よくみられます。

使用上の注意点
ペントスタチンと併用すると肺毒性のおそれがあり、またほかの抗がん剤の治療後に使うと、急性白血病の危険があるという報告があります。